発達障害の子どもが笑顔で幼稚園に通えるまでにしたこと

幼稚園

「通い始めたけど、先生から苦情ばかり…普通の幼稚園に通うのは無理?退園しかない?」
「発達障害をもつわが子が、幼稚園で先生と笑顔で過ごすためにできることは何?」

そんなお悩みはありませんか?

本記事では、同じような悩みを抱えていた私が、ASD&ADHDの息子が幼稚園に笑顔で通えるようになるまでに行ったことをご紹介します!

幼稚園の集団生活の中では、一斉指示を聞いて理解して従うことや、お友達とのコミュニケーション、制作や行事の練習など、さまざまな経験をすることができます。

発達障害をもつ子供たちにとってはなかなか難しいこともありますが、今この記事を読んでいただいているあなたのお子さんが楽しく通えるよう、少しでもお役に立てれば幸いです。

幼稚園の先生と連携をとる

幼稚園での子供の適応については、先生としっかりコミュニケーションを取っていくことが大切です。

特性を理解してもらうことで、子どもの行動に対する先生の受け止め方も変わりますし、適切な支援や配慮が行われ、子どもが安心して幼稚園生活を送れる環境が整います。

担任の先生に、丁寧に情報を伝える

クラス替えのタイミングでは、先生に以下のことを伝えています。

  • 発達障害について(あれば診断名、発達検査の結果など)

  • 特性(苦手なこと、感覚過敏のこと、どうすれば指示が通りやすいかなど)

  • 好きなことや遊びについて通っている療育について(施設名や行く曜日、早お迎えの有無など)

  • 通っている療育について(施設名や行く曜日、早お迎えの有無など)

また、一方的に言いたいことを伝えるだけでなく、「家庭でも努力しますので、何かありましたら仰ってください」と言い添えることで、先生も「協力していこう」という気持ちになってくれるのではないかと思います。

子どもが何かできるようになったときには、先生に「おかげさまでできるようになりました」と感謝の気持ちを伝えるようにしています。

療育の先生に園訪問してもらう

療育の先生に幼稚園を訪問してもらうことも効果がありました。
療育の先生に園を訪問してもらう方法は2つあります。

児童発達支援の範囲で、単発での訪問

うちが利用したのは、児童発達支援の範囲でのものです。療育の先生が園に訪問し、子供の様子を見学して、園の先生とお話します。そのとき、子供にも先生にも「指導」という形での関わりはできないそうなのですが、うちでは十分な効果を感じました。

年中時の担任の先生が、年度初めは「困った子」だと思われている…とひしひし感じていたのが、療育の先生に園訪問してもらって以降は「真面目にがんばろうとしてくれている」ととらえてくれていると感じられるようになりました。

発達障害の問題行動は、知識がないと「わがまま」に見えがちです。

療育の先生のような専門家から「こういう理由で、このような問題行動が出てしまっている」と聞くことで、園の先生からの印象が変わったのだと思います。

保育所等訪問支援で、定期的な訪問

保育所等訪問支援は、障害のあるお子さんが園や学校、学童などで集団生活を送るため、支援員が園や学校を訪問し、支援をしてくれるサービスです。
訪問は一般的には月1~2回程度ですが、集団参加の状態に応じて、個々に検討して決定します。

子どもへの直接的なサポートに加え、園の先生にも対応・支援方法を伝えて、子どもの適応力と園側の対応力を高めることができます。

療育の先生が集団生活の場を観察して、どんなことにつまづき困っているかを把握し、療育のプログラムに反映することもできますし、子どもがどんな気持ちなのか、どうやって指導してあげるといいのかを先生にお話してくれることで、先生と子どもの関係性が変わることがあります。

療育のおかげか、だいぶ集団行動できるようにはなってきましたが、まだまだ課題はあるので、就学に向けて、今利用を検討しているところです。

役員や手伝いは積極的に引き受ける

役員や手伝いの募集があれば、できるだけ引き受けるようにしています。

幼稚園の雰囲気や、(お友達も含めた)子どもの様子を把握することができますし、先生たちからも「日ごろ協力してくれているから、より丁寧に見てあげよう。暖かい目でみてあげよう」と思っていただけるのではないか…と思っています。

登園拒否…行きたがらない子への対応

いつも一貫した対応にする

年中の5月ごろまでは登園渋りがひどかった息子。

振り返ると、玄関へのお出迎えの先生が毎日違うので、先生によって「教室まで行ってあげてはどうですか?」と言う方がいたり、「もう年中さんだからここでバイバイだよ」と言う先生がいたりで、日々私の対応が変わっていることも、息子が毎朝泣く原因ではないかと考えました。

そこで、必ず下駄箱のところで先生に引き渡すことを決めて園にもそのことを伝え共有してもらい、「今日からはお母さんはここでバイバイだよ」と伝えて一貫した対応をすることにしました。

絵本などで、幼稚園に行くものだという意識づけをする

こどもちゃれんじの入園するときの絵本などを使い、「しまじろうもお母さんとバイバイして幼稚園に行っているね。(息子)もお母さんと玄関でバイバイして幼稚園に入るよ。」と繰り返し伝えました。

行きたくない気持ちに共感を示してあげる

「おうちがいいよね、お母さんも(息子)と一緒にいたいよ~!でも〇時になったらまた会えるからね。」と気持ちに寄り添った言葉もかけました。

上記のことを実践した結果、息子が納得してからは、休み明けすらも泣くことなく幼稚園に通えるようになりました。

ただし、先生が厳しい対応をしていたり、いじわるするお友達がいるなど、明確な原因がある場合もあるので、「どうして嫌なのか」は丁寧に聞いてあげる必要があると思います。

集団生活でのルールを教える

幼稚園でのルールやマナーを理解し、守ることは、子供が集団生活を送る上で大切です。

順番を守ることなどをわかりやすく説明し、守ると自分もお友達も気持ちよく過ごせること、守らないとどんな気持ちになるかを伝えます。

息子には、人形を使って遊びの中でやってみせるのは効果がありました。

幼稚園に補助金を申請してもらう

私立幼稚園等特別支援教育費補助金

入園した年にあまりにもいろいろ指摘されることが多く、申し訳ないので「加配の申請をすることはできますか?」と聞いたことがありました。そのときは「幼稚園なので加配とかはない」と園側から回答があったのですが、さらによく調べると、「私立幼稚園等特別支援教育費補助金」という制度があることを知ったのです。

これは私立幼稚園等に、特別な支援を必要とする障害幼児が在園する場合に、園に補助金が下りるというもの。使い道は園にゆだねられますが、ことあるごとに必要時「補助の先生をつけて…」というお話をされていた私にとっては、少しでもそれで園側の負担が減るならと思い、申請を園に提案しました。

発達障害の診断は受けていませんが、利用していた療育(児童発達支援事業所)で必要書類に記入してもらえば申請することができました。

常時加配の先生をつけるほどの金額ではないのですが、園に年数十万単位のお金が入ることで、私は気持ちが楽になりました。

加配をつけるかどうかや、補助金についてはお住いの自治体によって異なると思うので、ぜひ調べて利用してみてくださいね。

無理ない範囲で、身辺自立を目指す

幼稚園でなるべく身の回りのことができるように家でも練習します。

なるべく先生の手をわずらわせないためにもですが、子どもも身の回りのことが自分でできれば、自信につながると思ったからです。

とくにトイレは苦戦しました。トイトレで一般的にやるようなことは2歳前から色々試していましたが、なかなかできない息子。けっきょく、小は4歳3ヶ月のとき、大は4歳7ヶ月のときにできるようになりました。

実母から急かすようなことを言われ、追い詰められて無理に便器に座らせようとしてしまったこともありました。本当に反省しています。が、その子にとっての「その時」が来ないと、こちらがいくら焦って手を尽くしても、できないものはできないんだなと、息子のトイトレを通して、分かりました。

結局、4歳3か月の時に当時ハマっていたトーマスでトイレを飾り付けしたことをキッカケにできるようになりました。それまでにも好きなキャラクターで飾ったときはありましたが、その時はまだ子ども自身の準備が整っていなかったんですね。

いまも無理のない範囲で、さらにステップアップしていけるよう頑張っています。

まとめ

幼稚園での経験は子供の成長や社会性の発達にとって貴重なものである一方で、発達障害を抱える子供にとっては挑戦も多い環境です。けれど、適切なサポートと理解ある環境のもとなら、子供は幼稚園での経験を楽しむことは可能になります。

子供の可能性を信じて、一歩一歩成長を見守っていきましょう。

幼稚園での経験が、お子さんの人生にとって素晴らしいものとなることを願っています。

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